はじめに“若い頃に戻りたい”と思った日のあなたへ ―― 今からでも美しさは育てられる

40歳になった日の朝、鏡を見て、まず思ったこと。
「……なんか、顔に“お疲れさま”って書いてある?」

いや、誰が書いたんでしょうね。
昨日の自分か、過去の不摂生か。
少なくとも、化粧では消せない種類の“疲れ”でした。

「これが“老けた”ってことなのか」と妙に冷静に思ったんです。

写真フォルダをスクロールして
“この頃はよく笑ってたな”“肌も髪も元気だったな”って思う夜。
肌のハリも、目の輝きも、20代のころの勢いはどこへやら。
体もなんだか重いし、やる気スイッチは見当たらない。
その頃の私は、劣等感のかたまりでした。

若い頃の自分は、たしかにキラキラしていた。
けれど、いまの私たちは“どう輝かせるか”を知っている。
それって、すごく大きな違いです。(……ちなみに私は昔の写真を見返すと、
「この眉毛でよく外歩いてたな」って思います(笑))

若い頃に戻りたい気持ちは誰にでもある

街を歩いていて、
つやつやの髪や明るい肌の人を見かけると
“私もあんな頃があったな”って、つい比べてしまう。

でも、それは自然な感情。

でもある日ふと気づいたんです。
「戻る場所を探してる間に、今の自分を見てないな」って。


「戻りたい」と思うのは、
“もう一度、自分を輝かせたい”という心のサイン。

それって、
まだ自分をあきらめていない証拠です。
希望は、ちゃんと残ってる。

戻る必要なんてなかった

若い頃の自分は、無知ゆえの無敵さがありました。
夜ふかししても、メイク落とさなくても、
次の日には何とかなってた。

でも40代のいまは、
「何とかする方法」を知っています。
知恵も経験も、選択の余裕もある。

だからこそ、
“いまの自分を育てる”ことができるんです。

「若さ」は一瞬の輝き。
「美しさ」は積み重ねのツヤ。

そのツヤは、時間をかけてしか生まれない。
だから、40代からの美しさは“深みのある輝き”になるんです。

歳を重ねた美しさとは、「丁寧に生きる力」

若い頃のあなたも素敵だった。
でも、いまのあなたには“深み”がある。
そしてその深みは、時間の贈りものです。

40代の美しさって、
“奇跡の若見え”でも“若作り”でもない。

それは、
・人に優しくできる強さ
・自分の機嫌を自分でとれるしなやかさ
・似合うものを知っている落ち着き
…そんな「丁寧さ」から生まれるんだと思います。

歳を重ねるって、実はとても贅沢なこと。
だって、心の引き出しが増えて、
どんな日も自分なりに受け止められるようになるから。

ただし。
その引き出しの中に“無理”と“我慢”ばかり詰めこんでると、
顔にもちゃんと出ます。笑
(ほんとにね、肌は全部見てる。)

☁️ 外見も内面も、どっちも大事

「美しさは内面から」ってよく言うし、内面が大事なのはもう誰もが知ってるけど、
外見を整えることを軽く見ちゃダメです。

たとえば髪にツヤがあるだけで清潔感が出るし、
肌に血色があるだけで、どんな言葉よりも「元気そう」に見える。

外見って“自分をどう扱ってるか”の結果。
髪を丁寧に乾かすことも、
お気に入りの口紅を塗ることも、
「私は自分を大事にしています」っていう自分と周りへのメッセージなんです。

それに、気分が落ち込んでるときほど、
外見を整えると少し元気になれたりする。

外見は“自信のきっかけ”、
内面は“生き方の軸”。
どちらも育ててこそ、40代の美しさは完成するんです。

🌸 変わりたいけど、動けないあなたへ

「よし、変わろう!」って思った翌日に
三日坊主で終わった経験、数知れず。笑

でも、それでもいいんです。
人って、完璧に変わるより、
“変わろうとしている自分”をあきらめない方が大事。

朝の3分でストレッチをしてみる。
夜、スマホを少し早めに置いてみる。
それだけで、ちゃんと前に進んでます。

変わりたいけど動けない日があっても大丈夫。
自分を責めずに休むことだって、立派な成長。
大事なのは「またやろう」と思える心の柔軟さです。

☀️ 今、頑張っているあなたへ

すでに頑張ってる人も、たくさんいますよね。
家のこと、仕事のこと、親のこと。
40代って、何役こなしてるんだろうって自分にツッコミたくなるほど忙しい。

でも、だからこそ伝えたい。
頑張り続けることも、ちゃんと美しい。

時々“完璧な人”に見えるあの人も、
ちゃんと裏で「疲れたー!」って言ってます。
だから、無理に笑顔でいようとしなくていい。
疲れた日は、シワが増えようが、ため息が出ようが、
それも“生きてる証拠”。

私はそんな人がいちばん好きです。
だって、そこに「リアルな美しさ」があるから。

💫 歳を重ねるほど、更新できる美しさ

若さは“勢い”の美しさ。
でも40代からの美しさは、“意識”の美しさ。

自分をどう扱うかで、見た目も生き方も変わっていく。
毎日の食事、睡眠、スキンケア、心の使い方──
どれもが未来の自分をつくっている。

たまに「もう遅いかな」なんて言う人がいるけれど、
美しさに“手遅れ”なんてない。本当に。
むしろ、これまでの経験があるからこそ、
今から磨けば深く光るんです。

🌼 おわりに ― 40代という季節を誇りに

40代は、若さと成熟のちょうど真ん中。
もう無理もしたくないけど、
まだ何かを始めたいと思える年代。

そういう矛盾を抱えながら、
毎日ちゃんと生きているあなたは、すでに美しい。

私も40歳になったばかりのときは劣等感だらけだったけど、
少しずつ、自分を責める時間より
自分をいたわる時間のほうが増えてきました。

完璧じゃなくていい。
少しずつ、自分を好きになれたら、それで十分。

美しさは、「戻る」ものではなく「育つ」もの。
そしてそれは、何歳からでも始められる。

だから今日も、
疲れた顔に少しだけ笑いながら、
一緒に前を向いていきましょう。